老々介護が多い。
日本の65歳以上の高齢者は3640万人(2021年9月15日現在)となり過去最高となりました。
国民全体の数は51万人も減っているのに、65歳以上の高齢者は前年に比べ22万人も増加し、総人口の29.1%です。
80歳以上の高齢者は1206万人。
老々介護で1番多いのは、配偶者が介護している場合ですが、60歳~70歳台の子供が80歳~100歳位の親の介護をしている場合もあるでしょう。
主に介護してくれている人以外にも、いざという時に頼れる人がいる人はいいですが、他に頼れる人がいない時に、主介護者である家族が入院になってしまったらどうしたらいいのでしょうか。
介護保険の申請をしておきましょう。
日頃は家族が介護しているので、介護保険の介護サービスを利用していない高齢者の方がいます。
市区町村によっては、介護保険の有効期間が切れてしまった時に介護保険の利用がない場合は更新申請をしないでくださいと言われる場合があります。
それは、介護保険の認定調査や主治医意見書の作成などに費用がかかるので、行政としては出費を抑えたいためだと思います。
介護保険は申請した日にさかのぼって利用が可能です。
市区町村としては、実際に利用する時に申請や更新をしてほしいと思っているのでしょう。
しかし、介護者が急に入院になったら・・・
だれが介護保険の申請をしてくれますか?
介護度がいくつで出るか分からないのに、安心してお泊りサービスの利用ができますか?
私は自分で身の回りのことができないレベルの高齢者の方は、日ごろは介護サービスの利用がなくても、介護保険の申請をしておくべきだと思います。
寝たきりのみどりさん(仮名)75歳。
みどりさんは、自分では起き上がることもできず、ベット上で生活しています。
人工呼吸器を付けていて、言葉を話すこともできません。
ご主人と2人暮らしで、介護サービスを利用しながらなんとか自宅で生活しています。
そんなある日。
ご主人が腹痛を訴えて救急搬送されました。
残されたみどりさんはどうしたらいいのでしょう。
人工呼吸器を付けているみどりさんを受け入れてくれるショートステイは見つかりません。
訪問看護師に相談したところ、主治医のいる病院に入院させてくれることになりました。
良かった~
みどりさんの入院準備や移送も、関係事業所のスタッフが連携して行いました。
みどりさんは、特に治療があるわけではないけれど、「レスパイト入院」という形で入院することができたのです。
これは日ごろからケアスタッフや医療従事者のスタッフが、よい関係を築いているからこそできたことですね。
1週間ほどでご主人も退院し、それに合わせてみどりさんも自宅に戻ってくることができました。
良かったですね、みどりさん。