リスパダールとは
くすりのしおりで検索すると、リスパダール錠について以下のように説明されてあります。
中枢神経系に作用するドパミンやセロトニンの機能を調節して、不安、緊張などの症状をしずめ、精神の不安定な状態を抑え、気力や関心のもてない状態を改善させます。
通常、統合失調症、小児期(原則として5歳以上18歳未満)の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性の治療に用いられます。
認知症が進んだ60代の女性のご主人から電話があり、
「妻が暴れて手がつけられない。病院に連れて行くこともできない。」
と切羽詰まった様子で相談がありました。
その方が日頃通院している大学病院の精神科の医師に相談し、私が代わりに大学病院に行き液体のリスパダールを処方してもらいました。
その時は力のある利用者さんがイスなどを持ち上げて暴れていましたから、信頼する医師から処方されたリスパダールを服用してもらうことに何も疑問がありませんでした。
住宅型有料老人ホームに入居したしず子さん(仮名)89歳
しず子さんは1人暮らしをしていましたが、認知症が進行し徘徊するようになっていました。
心配した娘さんが住宅型有料老人ホームに入居させたのですが・・・
入居した当日の夜。
しず子さんは、初めてきた場所で落ち着かなかったのでしょう。
他の入居者の部屋に入ったり「トイレはどこだ!」と大きな声を出しながら一晩中徘徊していました。
困った住宅型有料老人ホームの施設長は、訪問診療医に相談しリスパダールを服薬させることにしたのです。
リスパダール錠1mgを朝、夕に服薬して3日。
しず子さんの徘徊はなくなりましたが、自力での歩行はできなくなり食事を食べなくなってしまったのです。
おしゃべりで明るく元気だったしず子さんですが、寝ている時間も長くなり、口数も少なくなりました。
私は医療従事者ではないので個人的な意見ですが、精神科系の薬の処方は専門医が行うべきではないかと思います。
リスパダールを処方する前に他の薬はなかったのだろうか。