グループホームとは
介護保険で利用できるグループホームは、要支援2~要介護5と認定された認知症のある利用者さんが、1つ屋根の下で共同生活をするところです。
9人で1つのユニットになっています。
老人ホームというよりは、在宅生活からの延長といった感じになります。
部屋はすべて個室になっており、使い慣れた家具などを持ち込むことができます。
地域密着型の介護サービスなので、住所地のある市区町村に建っているグループホームのみ入居できます。
グループホームの見学に行ってきました。
本日、グループホームに入居希望の方のご家族と一緒に、市内にあるグループホーム2ケ所に見学に行ってきました。
市内には9ケ所のグループホームがあるのですが、今日は新しくできたグループホームと地域に根付いているアットホームな感じのグループホームに行ってきました。
まず、今年できたばかりのグループホームを見学。
玄関に入ると、まだ新しい木の匂いがします。
検温などを済ませて、いざ見学。
1階はディサービスになっており、10人ほどの利用者さんが体操をしていました。
ディサービスでありながら理学療法士・作業療法士がいて専門的なリハビリを受けることができます。
案内してくれた施設長さんの話では、認知症のある方が骨折などで入院するとさらに認知症が進んでしまうことがあるので、なるべく早く退院してもらってグループホームでリハビリをすることが可能との事。
なんてすばらしいシステム。
グループホームは2階にありました。
エレベーターで2階に案内してもらうと、明るいロビーが目につきます。
居室を見せていただきました。
ベットとタンスは付いており、その他に必要な家具やテレビなどは持ち込むようになります。
室内にはトイレはありませんが、廊下にでると3ケ所もあり、トイレ内はとても広い間取りです。
浴室は一般家庭にあるような浴槽に、手すりがたくさん付いていました。
もし歩行が困難になってこのお風呂に入れなくなったら、1階のディサービスにある特殊浴槽を使用できるそうです。
次に見学に行ったグループホームは、もう10年以上前にできたところです。
広い庭には、たくさんの木が植えられています。
ここには何度も来たことがあるけれど、グループホームに入居希望のご家族に同行させていただきました。
玄関に入ると、猫がお出迎えしてくれました。
このグループホームは、犬も猫もウエルカムなのです。
認知症のある利用者さんが動物と触れ合うことは、とても有効。
案内してくれた施設長さんの話では、利用者さん同士のケンカを犬が止めることもあるそうです。
スタッフがいくら間に入ってもおさまらなかった利用さん同士のケンかを、小さなワンコが止めて、先ほどまで怒っていたお年寄りのヒザの上でどや顔しているというから驚きです。
動物の力って偉大です。
ワンコと一緒に入居も可能だそうです。
また、日中は玄関のカギはオープンにしているので、時々出ていってしまう入居者さんもいるそう。
そんな時には、無理に止めたりせずに見守りするそうです。
最近のグループホームはがっちり玄関のカギをかけてしまうところが多い中、本来のグループホームのあり方を守っていました。
その分、入居者さんがいなくなって捜すことや、警察や近隣住民の手を借りることもあるので大変ですね。
ちょうど帰ろうとした頃、昼食の準備ができていました。
手作りの食事がおいしそう。
ここの食事はおいしいですか?
おいしいよ。あんたも食べていけばいいのに。
今日見学したグループホームは、どちらも飲酒可でした。
「私たちだってお酒を飲むのに、飲めなくなったら嫌でしょう。」
と後者の施設長さん。
グループホームは介護保険負担限度額認定が利用できませんから、それなりにお金がかかります。
しかし、職員の配置人数も多くて手厚い介護が受けられますから、認知症と診断された方にはお勧めです。