介護に正解はないのだ

介護分野で勤務し23年。自宅で介護をしている方や介護職員のみなさんに、役に立つ情報を発信していきま~す。

終の棲家はどこがよい?

終の棲家とは

「終の棲家」を辞書で調べてみると【これから死を迎えるまでに生活する住まいを意味する語】と記載されていました。

定年退職後に、都会から地方へ引越しをして田舎暮らしをする人もいますね。

終の棲家に地方への移住も考えてみませんか?

終の棲家は大きく分けて、自宅と施設の2択だと思います。

昨日のニュースで豪雨の災害に遭った高齢者が、自宅にとどまり避難所に行かないという。

「ペットがいるから避難所には行けない。」「家にいたい。」理由はさまざまですが、私もその気持ちがよく分かります。

避難所で大勢の人と一緒に寝るなんて、神経質な私ができるかどうか・・・

終の棲家は自宅か、施設か

死を迎えるその時まで自宅で生活することができれば、一番幸せな事だと思います。

しかし、どうしても施設に入所しなくてはいけない状況の時もあります。

施設に入所するかもしれないことを想定して、介護施設について知っておきましょう。

 

私は死ぬまで家にいたいよ。毎日ぽっくり逝くようにぽっくり神社に向かって手を合わせているんだよ。

ぽっくり神社というところが本当あるんですね。

介護施設とは

介護保険が適用される介護施設は大きく分けて、

特別養護老人ホーム

②介護老人保健施設

認知症対応型共同生活介護グループホーム

④介護付き有料老人ホーム

⑤短期入所生活介護ショートステイ

になります。

特別養護老人ホームは、介護保険の認定が要介護3以上の重症の利用者さんが入所します。生涯にわたり介護を受けることができます。

②介護老人保健施設は、3ケ月~6ケ月リハビリをして自宅に帰ることを目的とした施設です。

グループホームは、認知症があると医師が診断した人しか入所できません。

④介護付き有料老人ホームは、料金が高いイメージがあります。

ショートステイは在宅サービスで、短期でお泊りすることが目的の施設です。

特別養護老人ホームと介護老人保健施設は、介護保険負担限度額認定(収入に応じて居室代・食事代の負担が軽減される制度)が利用できるので、低所得者も入所できます。

ショートステイ介護保険負担限度額認定の対象です。

しかし、上記の施設のうちショートステイだけは在宅サービスなので、介護保険の限度額が決まっており、介護保険の認定が要介護1、要介護2の方は、1ケ月利用すると限度額を超えますので、利用料が高くなります。

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特別養護老人ホームの入所待ちのため、ショートステイを長期で利用している人もいます。

原則ショートステイ介護保険の有効期間の半分しか利用できません。

また、特別養護老人ホームは要介護3以上の利用者さんしか入所できないため、介護老人保健施設ショートステイを数ヶ月おきに行ったり来たりしている人もいます。

これは、本来の施設利用の目的とは違っているので、介護保険の利用の仕方としてはグレーですね。

介護保険施設以外の介護施設

近年増えているのが「サービス付き高齢者向け住宅」「住宅型有料老人ホーム」です。

この2つの施設は、高齢者がアパートを借りているような感覚で施設と契約し、必要な介護サービスを自分で選ぶというものです。

しかし実際は、介護保険の限度額一杯を自社のサービス(ヘルパーやディサービス)を利用させて利益を上げている施設が多いのが現状です。

居室代は低額にしている施設もあります。

入居時にはきちんと説明を受けて、納得してから契約しましょう。

今年の10月からは、このような不正を防ぐために「サービス付き高齢者向け住宅」や「住宅型有料老人ホーム」などの入居者のケアプラン点検・検証が実施されることになりました。

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過剰なサービスを位置付けている不適切なケアプランを作成している居宅介護支援事業所(ケアマネジャーの事業所)は市区町村から指導を受けることになります。

サービス付き高齢者向け住宅」や「住宅型有料老人ホーム」の入居者さんのケアプランは、入居者さんの自立支援や重度化防止などにつながるケアプランでなければいけませんね。