介護に正解はないのだ

介護分野で勤務し23年。自宅で介護をしている方や介護職員のみなさんに、役に立つ情報を発信していきま~す。

見つけてあげて、徘徊している認知症の人。

徘徊する認知症の利用者さん。

認知症の人が行方不明となり、家族などが警察に捜索願いを出すケースは、2019年に全国で17,479件ありました。

1日あたり47件以上になります。

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約7割の人が捜索願いを出した当日に見つかっており、一週間以内にはほとんどの人が所在確認されましたが、徘徊中に事故にあったり、急に具合が悪くなったりして460人の人が亡くなっています。

徘徊中はなぜか元気になる。

下肢筋力が弱くなり、いつもは自分で歩けない認知症高齢者が、徘徊するときにはものすごいスピートでどこまでも行ってしまうことがあります。

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認知症の進んだ方は、普段から歩ける人はもちろん要注意ですが、普段歩けないからといっても油断はできません。

地域のネットワーク

私の住んでいる地域では、認知症の方が行方不明になると、福祉系の関係者の他に、協力いただいている地域住民のところに、写真付きで行方不明者の情報がFAXで送られてきます。

同時に市内中に、行方不明者の情報が放送されます。

そのおかげで、最近はすぐに見つかっていたのですが・・・

11月上旬に介護施設からいなくなってしまった認知症の高齢者の方が、いまだに見つかっていません。

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どこかで保護されていればいいのですが、最悪の事態も考えられます。

行方不明となった認知症高齢者が、身元不明のまま、各市町村で保護されている場合があります。

厚労省のホームページでは、情報公開を行っている地方自治体のホームページへのリンク一覧があります。

GPSで対策しよう。

認知症の高齢者の方の中には、自分の家にいるのに「ここは自分の家ではない。帰らせていただきます。」と言う人がいます。

生まれ育った家へ帰ろうとする人もいます。

カバンの中にGPSを入れておいても、カバンを持っていかなければなんの役にも立ちません。

靴のかかとにGPSを入れておいて、20キロ先にいる認知症の方を見つけた家族もいます。

GPSの機器を助成してくれたり、貸出ししてくれる自治体もありますので、お住まいの市区町村に相談してみましょう。

最近では、1ケ月2,000円ほどでGPSの機器をレンタルしてくれる会社や、GPSを収納できる靴も販売されています。