75歳以上の高齢者は運転免許証の更新時に、認知機能検査を受けなければならない。
運転免許証の更新期間が満了する日の年齢が、75歳以上の人は、高齢者講習の前に認知機能検査を受けなければいけません。
認知機能検査は、運転免許証の更新期間が満了する日の6ケ月前から受けることができます。
認知機能検査では、時間の見当識、手がかり再生、時間描画という3つの検査項目について、検査用紙に記入して行います。
その結果によっては、運転免許証が取り消しになる場合もあります。
免許証を自主返納すると、特典がある。
高齢者がマイカーに依存しなくても生活ができるように、地域の実情に応じて自治体ごとにさまざまな支援が行われています。
免許証を自主返納すると、自治体ごとに決められた特典(タクシー代の割引など)を受けられます。
特典は自治体ごとに違いますので、自分の住んでいる地域の市区町村に確認しましょう。
特典を受けるには、免許証を自主返納すると同時に「運転経歴証明書」を発行してもらうことが必要です。
運転経歴証明書は、免許証を返納後、5年以内であれば後日申請しても発行してもらえます。
ただし、認知機能検査で認知症と診断されて、運転免許証が取り消された人や、更新するのを忘れて運転免許証が失効し、5年以上経った場合は、運転経歴証明書は発行してもらえません。
また、交通違反で運転免許が取り消された場合も、運転経歴証明書は発行してもらえません。
このマークのあるお店では、運転経歴証明書を提示することで、商品代金の割引などを受けることができます。
身分証明書としても利用できる。
平成24年4月1日以降に交付された運転経歴証明書は、運転免許証に代わる公的な本人確認書類として、利用することができるようになりました。
運転免許証を返納した1人暮らし四郎さん(仮名)96歳。
田舎に住んでいると、運転免許証は必須です。
地方に住んでいる四郎さんは長い間、乗用車と軽トラを所有し、買い物や畑に行くときには車を運転していました。
しかし、93歳の時。
高齢者が大きな事故を起こしているのをテレビで見て、一大決心。
94歳の誕生日に運転免許証を返納しました。
所有していた乗用車と軽トラは売却し、三輪自転車を購入しました。
運転免許証を返納してから2年。
96歳になった四郎さんは、今も元気に三輪自転車でお買い物に行かれています。
今思えば、難聴でほとんど耳が聞こえない四郎さんが、94歳まで車を運転していて事故がなかったのは、奇跡だったのかもしれません。