介護に正解はないのだ

介護分野で勤務し23年。自宅で介護をしている方や介護職員のみなさんに、役に立つ情報を発信していきま~す。

年をとってもおしゃれがしたい。

おばあちゃんになっても、キレイでいたい。

年をとっても、おしゃれをして若々しくいたいですよね。

女性なら、誰でも実年齢より若く見られたいものです。

おばあちゃん、お母さんのフリー素材です。 #母の日 #敬老の日 ...

白髪が少しずつ生えてきて、目じりのシワが増えてくる。

中には薄毛に悩む女性もいます。

髪の毛を、きちんと手入れしているかしていないかだけでも、老け方が違います。

自分で美容室に行けなくなったら

年を取り、下肢筋力が弱ってきて自分ではなかなか美容室に行けなくなってしまったら、どうしたらいいのでしょう。

髪はまっ白でボサボサに伸び放題。

女にとって髪は命。

女性ならこんな悲しいことはありません。

ディサービスを利用している人であれば、月に1~2回ディサービスに美容師さんが来ている場合があります。

ディサービス利用時にタイミングが合えば、美容師さんにお願いしましょう。

自宅に美容師さんが来てくれる。

美容師さんが自宅まで来てくれて、カットやカラー(毛染め)をしてくれるサービスがあります。

訪問理美容を専門としている場合と、お店が休みの日に自宅訪問をしてくれる場合があります。

また、トッラクの中でカットやパーマができる車(移動美容室)で来てくれる場合もあります。

料金は、美容室に行って施術してもらうよりは、少し高くなることもあります。

介護施設に入所しても、キレイでいたい。

私の義母は、老健(介護老人保健施設)に入所しています。

自宅で生活していたころから、毎月近所の美容室に行き、パーマやカラーをしていました。

介護施設に入所しても、毎月のようにパーマやカラーをしています。

外にでかけなくても、きれいにしていたいんだよ。

お母様~お金のことは心配しないで、毎月美容師さんにきれいにしてもらってくださいね。

もうすぐ88歳の米寿を迎える義母。

介護施設から何年も外に出ていないけれど、オシャレをしたいという気持ちは健在です。

自宅で寝たきりになっても、髪は伸びてきます。

寝たきりの方の場合は、家族が髪の毛を切ってあげることもあるでしょう。

しかし、車イスに座れるくらい元気であれば、ぜひ訪問理美容を利用して、髪を切ってもらいましょう。

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女性は、それだけで気分が変わるものです。

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認知症になってもオシャレなミネさん(仮名)88歳。

ミネさんは認知症の症状が進み、自宅での入浴が困難になりました。

週3回ディサービスを利用して入浴しています。

ミネさんは、ディサービスのある日も、朝からばっちりお化粧をしています。

ディサービスでは午前中に入浴をするのですが、ミネさんは入浴後も鏡の前に座って、パタパタと一生懸命ファンデーションを塗るのです。

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やはり、女性はいくつになってもオシャレをする気持ちを忘れません。

介護が必要な状態の人が、化粧をする必要があるの?と思う人もいるでしょうが、ミネさんにとって、ファンデーションを塗ることは、生活するうえで当たり前の事なのです。

その後、しばらくしてミネさんは介護施設に入所しました。

やはり、そこでもファンデーションを毎日塗っています。

ある日、化粧の必要はないだろうと思った介護職員が、ミネさんの化粧ポーチを片付けてしまったことがありました。

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ところが、いつも使っているファンデーションが無くなってしまったことで、ミネさんの精神状態はおかしくなってしまったのです。

介護職員には、化粧ポーチを本人に返すように助言しました。

それからミネさんは落ち着いて生活されています。

たとえ、介護施設の中でも、その人らしく生きていけるように、私たち介護に携わる人間は利用者さんに寄り添っていかなくてはいけません。