人間の骨は、<溶かして壊す ⇔ 新しく作る>を繰り返している。
私たち人間の骨は、骨吸収(溶かして壊されること)と骨形成(新たに作られること)を繰り返し行っています。
このバランスが壊れ、骨がスカスカになっていく病気を骨粗鬆症といいます。
骨粗鬆症は閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化とかかわりが深いと考えられています。
運動レクリエーションには注意が必要
以前は10月10日は体育の日でした。
今年は体育の日がなくなり、7/24がスポーツの日になっていましたね。
ディサービスなどでは、10月にレクリエーションで運動会をやることが多いですが、普段ほとんど運動をしていない高齢者の方は、骨折にならないように気を付けましょう。
くしゃみをしただけで、骨折してしまう高齢者の方もいます。
ボーリングレクリエーションに参加したひろ子さん(仮名)82歳。
ひろ子さんは77歳ころまで、看護師としてバリバリ働いておりました。
すこし背中は曲がってきたけれど、体には自信があります。
ディサービスでボーリングをしていた時のこと。
ボーリングといっても、ピンにはペットボトルを使用し、ボールもかなり軽めのものを使います。
高齢者のレクリエーションなので、参加者はイスに座ったままボールを転がしてピンにあて、点数を競います。
ひろ子さんの順番がきました。
イスに座って両手でボールをつかみ、イスから3mほど先のピンに向かって、
「それ~ぇい。」
と、ひろ子さんは力いっぱいボールを転がしました。
その時です。
「痛い、いた~い!!」
と、ひろ子さんが大声を出して痛がり始めました。
どうやら腰のあたりが痛いようです。
整形外科を受診した結果、腰椎椎体骨折と診断されました。
あんなに体に自信のあったひろ子さんでも、簡単に骨折してしまったのです。
その日、ディサービスのレクリエーション担当だった若い介護職員さんは、かなり気にして落ち込んでいましたが、これは誰のせいでもありません。
誰のことも責めることはできません。
ご利用者さんの家族の中には、ディサービスの利用中の骨折なので、治療費などを請求してくる人もいるでしょう。
事業所側はしっかり保険に入って、対応できるようにしておきましょう。
その後、ひろ子さんはしばらくディサービスをお休みしていましたが、今も元気に利用しています。