高齢者は耳の聞こえが悪い人が多い。
こどもの頃、8時だよ全員集合というテレビ番組で、志村けんさんがおばあちゃんの恰好に扮し、「あ~?なんだって~?」とやっていました。
大げさだなあと思っていましたが、お年寄りは本当に耳の聞こえが悪い人が多いです。
もちろん、90歳になってもよく聞こえている人もいます。
加齢性難聴とは
加齢性難聴は、その名の通り、加齢によって難聴になること(加齢以外の原因がないもの)をいいます。
早い人では、50歳ころから始まり、75歳以上では7割の人が加齢性難聴になるといわれています。
人の耳は、外耳、中耳、内耳に分けられています。
外耳から入った音は、中耳を通って内耳にある蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる管に伝わります。
蝸牛にある有毛細胞が、鼓膜から伝わってきた音の振動をキャッチして、音を聞き取ることができるのですが、高齢になるとこの有毛細胞が阻害されて、耳の聞こえが悪くなってしまいます。
この有毛細胞は、加齢とともに壊れてなくなってしまうそうです。
耳の聞こえが悪くなったら、耳そうじをしてみましょう。
高齢になると、自分で耳の中のそうじをすることが困難になる場合があります。
その場合は、耳鼻咽喉科で耳のそうじをしてもらいましょう。
以前、耳の聞こえが悪くなり、耳鼻咽喉科で耳のそうじをしてもらったら、耳の中の真っ黒いかたまりが取れて、耳の聞こえがよくなった高齢者の方がいました。耳栓をしているような状況でしたね。
耳の中のかたまりが硬く、なかなか取れなくても、耳鼻咽喉科の医師がなにやら耳に液体を入れて、かたまりをやわらかくしてから取ってくれます。
補聴器を検討しましょう。
補聴器は数万円のものから、何十万もするものまでピンキリです。
また片方の耳だけに補聴器をつけるのか、両耳につけるのかによっても購入代金は変わってきます。
補聴器の種類は大きくわけて、
・耳穴型オーダーメイド補聴器
・既製耳穴型補聴器
・耳掛け型補聴器
・ポケット型補聴器
があります。
それぞれ特徴がありますが、補聴器を購入した高齢者の方に聞いてみると、オーダーメイド型の補聴器が1番いいようですね。
しかし、お値段のこともありますので、不安なことは専門家に聞いてよく考えてから購入を検討しましょう。
メガネ屋さんでも補聴器の販売をしていますが、できれば耳鼻咽喉科の医師に相談してから購入した方がいいでしょう。
友達が片耳だけの補聴器を30万円で買ったんだけど、あんまりよく聞こえないって言ってたよ。
高ければいいというわけでないのでしょうね。
高い補聴器を購入しても、あまりよく聞こえないという高齢者の方もいます。
また、耳穴型補聴器の中の電池が小さくて、電池交換が困難な方もいます。
自治体によっては、補聴器購入の助成金がある
お住まいの地域によっては、補聴器購入の助成金があるので、助成の対象となるか市区町村に確認しましょう。
高度難聴のため障害者手帳を取得している場合も、助成金が利用できる場合があります。
耳の聞こえが悪いと、テレビの音量が爆音になる。
耳の聞こえが悪い親と一緒に住んでいる人の中には、テレビの音量がものすごく大きくて、困っている人もいるでしょう。
テレビから電波を飛ばし、声だけを本人に届けることができる電気製品があります。
有線の商品もありますが、無線で飛ばせるものが使いやすいです。
私の周りでは、上記のような商品を家族が購入し、使っている高齢者の方は多いです。
電話の声が聞き取りにくい人向けに、上記写真のような電話の音量を上げる商品もあります。
事故を防ごう。
「年だからしょうがない。」と言って加齢性難聴を放置していると、事故などの危険にあったり、災害時の警報が聞こえない、受診時に大事な話が聞き取れないなど、生活に支障がでてくることがあります。
まずは、耳の聞こえが悪くなったら、お近くの耳鼻咽喉科の医師に相談しましょう。