新型コロナウィルスの感染予防
新型コロナウィルスの感染予防のため、介護施設やディサービスなどの介護事業所では、消毒液やマスクなどの消耗が増えています。
もちろん、新型コロナウィルスが流行する以前にも、さまざまなウィルスの感染予防のために、消毒液などは使用してきました。
インフルエンザやノロウィルスなども、介護施設で高齢者が感染すると命にかかわる場合があります。
そのため、特に寒い時期は感染対策には注意をしてきました。
今年のように、季節に関係なく感染に対しピリピリしたのは、介護の仕事に就いて20年、初めてのことです。
以前に勤めていた施設で、入所者さんが結核菌をもっていることが分かったときにも、異常なほどの消毒液を使いましたが、それは一時的なものでした。
お国は、介護事業所で消毒液などの消耗が増えた分、利用者さんに負担をさせることにした。
令和2年6月1日に厚労省は「新型コロナウィルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準など臨時的な取り扱いについて(第12報)」を示しました。
これは、ディサービスやディケアなどの通所サービスと、ショートステイを利用している人に、「ディサービスやショートステイで消毒液などの消耗が増えたから、少しお金を出してくださいよ。」というものです。
ディサービスは利用時間や利用回数によって、利用者さんの負担増が変わります。
たとえば、1日型のディサービスを週3回利用している場合、1日あたり2時間分多く利用した場合の金額を4日分算定できることになりました。
ショートステイの場合は、利用日数に応じて、緊急短期入所受入加算(1日90単位)が1ケ月の利用のなかで最高10日分、算定できることになりました。
利用者さんの負担は、1割負担の人であれば数百円ですが、介護保険の限度額が超えている人は大変ですよね。
ディサービスやショートステイの事業所は、これを算定するにあたり、ご本人・ご家族に同意書をいただく必要があります。
じゃあ、同意書にサインをしなければ、払わなくていいのかい?
そうなんです。この負担増には拒否することも可能なんですよ。でも、普段お世話になっているディサービスやショートステイに払いたくないとは言いづらいですよね。
なかには、介護保険の限度額が超え、どうしても払えない利用者さんもいます。
「介護支援専門員と連携の上、利用者からの事前の同意が得られた場合に算定が可能。」という前振りが厚労省からでているからです。
払える人は払ってという、厚労省のスタンスには疑問が残りますね。