介護に正解はないのだ

介護分野で勤務し23年。自宅で介護をしている方や介護職員のみなさんに、役に立つ情報を発信していきま~す。

小規模多機能型居宅介護

小規模多機能型居宅介護とは

小規模多機能型居宅介護とは、自宅で生活している介護保険の認定を受けている人が「通い」のディサービスの利用を中心に、「宿泊」「訪問」のサービスを組み合わせて利用することで、住み慣れた地域で自宅での生活を継続できるように支援するサービスです。

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小規模多機能型居宅介護の料金

介護保険の介護度によって、介護保険分の料金は1ケ月まるめ(定額制)となっています。

そのため、1ケ月のうちディサービスを1回しか使わなくても、毎日使っても、基本の介護保険分の支払いは同じです。 

1日の定員を超えなければ、毎日ディサービスを利用することも可能です。

要支援1 3,418円
要支援2 6,908円
要介護1 10,364円
要介護2 15,232円
要介護3 22,157円
要介護4 24,454円
要介護5 26,964円

【1割負担の場合で1単位10円で計算しています。】

 

介護保険分の他、食事代やお泊りした時の部屋代など、自費分が発生します。

自宅で生活している人が、ディサービスとショートステイ訪問介護のサービスを利用する場合には、それぞれの事業所と契約が必要ですが、小規模多機能型居宅介護であれば、1回の契約ですみますね。

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ディサービス、ショートステイ訪問介護の職員がなじみのある顔の職員なのも良いところですね。

ただし、小規模多機能型居宅介護を利用の場合は、他のディサービスやショートステイの利用はできません。

また、今まで担当していたケアマネジャーも変更となり小規模多機能型居宅介護のケアマネジャーが担当します。

最近では看護小規模多機能型居宅介護も増えてきましたね。看護小規模多機能型居宅介は通常の小規模多機能型居宅介護の他、訪問看護を利用することができ、医療ニーズの高い利用者さんにも利用が可能です。

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 小規模多機能型居宅介護地域密着型の介護サービスなので、小規模多機能型居宅介護がある市区町村に住所がある人しか利用はできません。

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認知症のあるきよさん(仮名)85歳。

きよさんは、小規模多機能型居宅介護を利用しています。

普段は月曜~金曜までディサービスを利用し、平日の夜と土日は息子さんが介護しています。

一緒に住んでいる息子さんが、急きょ会社関係のお通夜に出席することになりました。

利用している小規模多機能型居宅介護ケアマネジャーに相談したところ、ショートステイの定員に空きがあるため泊まれるとの事。

その日はディサービスの利用後に小規模多機能型居宅介護のお泊りサービスを利用することができました。

通常の介護サービスでは、よほどの緊急事態(虐待など)でもないかぎりディサービスの利用日にショートステイを利用することはできませんから、小規模多機能型居宅介護を利用していたきよさんは、ディサービス利用の後で、初めてのショートステイの利用でしたが、顔なじみの職員の見守りのもと、安心してお泊りすることができました。息子さんも会社の付き合いのお通夜に安心して出席することがでたのです。

よかったですね、きよさん。