介護に正解はないのだ

介護分野で勤務し23年。自宅で介護をしている方や介護職員のみなさんに、役に立つ情報を発信していきま~す。

ショートステイの利用の仕方

ショートステイってどんなところ?

介護保険ショートステイ短期入所生活介護短期入所療養介護があります。

短期入所生活介護介護老人福祉施設などに短期間入所して、食事、入浴、排せつなどの日常生活上の支援などが受けられます。

これに対し短期入所療養介護は介護老人保健施設などに短期間入所して、医療上のケアを含む日常生活上の支援や理学療法士などの専門職による機能訓練などが受けられます。

ショートステイは特養(特別養護老人ホーム)に併設されていたり、単独でショートステイの建物があったりディサービスと併設しているところなどあります。

日ごろ自宅で介護している人が「急なお葬式ができた。」「安心して旅行に行きたい。」「おじいちゃんを置いて出かけられない。」という時や、主介護者の方が病気になって介護できない時などは、ケアマネジャーに相談してショートステイを上手に利用してください。

1泊2日から利用が可能です。

急な利用が考えられる人は、お試し的に一度ショートステイを利用しておくと、緊急時に契約などの手間が省けますね。

また、夏の暑い間だけ、冬の寒い間だけお泊りすることも可能です。

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ショートステイは何日泊まれるのか

ポイント! ショートステイ原則介護保険の有効期間の半数の日数しか利用できません。

例えば、介護保険の有効期間が1年の場合は365日÷2で182日間がショートステイの利用限度となります。

介護保険の有効期間は人によって違いますので、介護保険証で確認しましょう。

また、連続してショートステイを利用した場合は、30日を超えた31日目は介護保険が使えず全額自費となります。

この、自費の31日目を避けるために一度自宅へ帰る方がいます。

ショートステイから帰った日も利用日に含まれますので、自宅で1泊しただけでは31日目の自費は発生してしまいます。

自費分を支払いたくない場合は、2泊3日自宅に帰りましょう。

介護保険には介護度によって限度額がありますから、要介護1や要介護2の人は1ケ月ショートステイを利用すると限度額を超え、やはり自費が発生します。

利用料金については、担当のケアマネジャーやショートステイの相談員に確認しましょう。

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ショートステイの食事について

ショートステイのお食事についても触れておきたいと思います。

やはり、食事は1日の楽しみ。

おいしい食事が食べたいですよね。

ショートステイでは管理栄養士が常駐しているところが多く、栄養バランスの取れた食事を提供しています。

施設内に厨房があり調理師が手作りの食事を提供しているところもあれば、業者からお弁当をとって提供しているところもあります。

やはり、手作りの食事を提供し、おいしいと評判のショートステイはすぐに満床になっていますね。

ショートステイを利用してバランスの取れた食事が摂っているうちに、血糖値が下がったという利用者さんもいました。

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特養(特別養護老人ホーム)に入所申し込みをしているまつ子さん(仮名)90歳。

まつ子さんは、自宅での生活が困難になり、特養に入所できるまでショートステイを利用することになりました。

ショートステイ利用してもうすぐ半年が過ぎようとしています。

入所申し込みをしている特養は、入所できるのを待っている人が多く、まだ入れそうもありません。

介護保険の有効期間は1年ですから、ショートステイを利用できるのは原則半年。

このままでは、まつ子さんはショートステイを出なくてはいけないのでしょうか?

担当のケアマネジャーは市役所の介護保険担当者に掛け合いました。

結果、現在申し込みをしている特養の他にも数か所の申し込みをして、入所を待つことでショートステイの利用継続が認められました。

心配していたまつ子さんのご家族も一安心。

お住まいの地域の市区町村によっては、認められない場合もあるでしょう。

団塊の世代が75歳になり高齢者が増えてきます。

高齢者が安心して暮らせるように、行政も柔軟な対応をしてほしいものですね。