介護老人保健施設の相談員のねらい
介護老人保健施設とは、介護が必要な人が自宅へ帰れるようにリハビリをするための入所施設です。
介護老人保健施設によっては、終身入所できるところもありますが、原則は数か月で退所をしていただくようになります。
介護老人保健施設の料金の中には、薬代が含まれます。
そのため、高い薬を飲んでいる利用者さんは入所できないことがあります。
高い薬の支払いを施設側がもつことになるので、その分儲からなくなってしまうからです。
薬の量を減らしたり、ジェネリックに変更することで、薬代を安くして入所できた利用者の方はいます。
入院中の高齢者が、介護老人保健施設に入所申し込みしたところ、施設の相談員より入所前にショートステイに1泊2日してほしいと言われました。
どうやら薬価が高いらしいのです。
退院してすぐに介護老人保健施設に入所した場合は、退院時処方ができません。
しかし、退院後ショートステイを利用するのであれば、ショートステイは在宅サービスですから医師は3ケ月分の薬を処方できると言っています。
介護老人保健施設の相談員としては、その3ケ月分の薬を持参してほしいというのが、今回のねらいです。
これは介護保険の法律の隙間をくぐりぬけて、うまくやっている手法だなぁと思いました。
結局、その方は退院前に病状が悪化して、お亡くなりになってしまったのですが、このように法に触れない方法でうまく儲けている介護施設もあります。
介護老人保健施設も、利益を出さなければ営業を続けていくことはできません。
しかし、ここまでしないと施設の営業を続けていけないのであれば、厚労省は介護保険制度や医療保険制度の法律を見直す必要があるのではないでしょうか。