どんな人が訪問リハビリを利用できるのか
介護保険での訪問リハビリの対象者は、指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準において、
「通院が困難な者に対して、指定訪問リハビリテーション事業所の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、計画的な医学管理を行っている医師の指示に基づき、指定訪問リハビリテーションを行った場合に算定する。」
と定められています。
*参考資料 第140回(H29.6.7)
社保審ー介護給付費分科会
誰でも訪問リハビリを使えるわけじゃないんだね。
そうなんです。訪問リハビリの必要な人しかだめなんですよ。
ただし、通所サービスでは代替えするリハビリが提供できないなどの理由がある場合には、その限りではありません。
お住まいの市区町村の高齢福祉課かケアマネジャーに相談しましょう。
脳梗塞や骨折などで入院し、退院後の自宅での移動などに不安がある場合は、訪問リハビリの利用はお勧めです。
訪問リハビリではどんなことをしてくれるの?
理学療法士による訪問リハビリであれば、家の中の移動や安全なトイレの使用方法、入浴の仕方などを指導、助言してくれます。
作業療法士による訪問リハビリであれば、洗濯や料理ができるようにリハビリをしてくれます。
言語聴覚士によるリハビリであれば、発語の練習や嚥下についてのリハビリをしてくれます。
自宅で自立した生活ができるように、自分に必要なリハビリ専門職がきてくれるよう、ケアマネジャーに相談しましょう。
目標を決めて訪問リハビリを実施し、目標が達成できたら、ぜひ次のステップに進んでくださいね。
ベットから起きられない人も訪問リハビリを利用することができます。
ベット上で行えるリハビリを実施することで、拘縮を予防することができます。
訪問リハビリは病院に所属する理学療法士などが来る場合と、訪問看護ステーションに所属するリハビリスタッフが来る場合があります。
介護保険と医療保険のどちらでも訪問リハビリはありますが、介護保険の認定を受けている人は介護保険での訪問リハビリが優先となります。
どちらにしても医師の指示書が必要になりますので、主治医かケアマネジャーに相談しましょう。
脳出血の後遺症で右マヒが残ってしまったアキラさん(仮名)50歳。
アキラさんは独身で父親と暮らしています。
できる限り家事を自分でやりたいと思っており、退院と同時に作業療法士による訪問リハビリを週2回開始しました。
利き手の右手はマヒがあり思うように動きませんが、作業療法士の指導によりスライサーを使用して自分で玉ねぎを切れるようになりました。
そして、バスに乗って駅まで行くという目標を達成できたのです。
担当の作業療法士さんの協力を得て、バスの乗車ができたのです。
1つ目標が達成できたことで、アキラさんも自信がついたようでした。
次の目標は電車に乗る事です。
がんばってね、アキラさん。