ご飯が作れなくなったらお弁当をもってきてもらおう。
これまで長い間食事の支度を奥様に任せきりだった高齢男性。
奥様に先立たれたら、毎日のご飯はどうすればいいのでしょう。
自分で作っていた高齢女性の方でも、下肢筋力が衰えて台所に立っているのが辛くなったり、食事の作り方が分からなくなることもあります。
そんな時には、家にお弁当を配達してもらいましょう。
地域のサービスを利用する。
1人暮らしの高齢者の方などを対象に、ボランティアさんがお弁当を持ってきてくれたり、住んでいる地域ごとに行政が独自で提供しているサービスがあります。
行政で提供されているお弁当配達は、安否確認の見守りサービスが含まれている場合が多いです。
高齢者向けのお弁当事情。
自宅にお弁当を届けてくれる事業所はたくさんありますが、高齢者向けのお弁当の場合、ご飯はやわらかめでおかずは味が薄めの印象です。
食事制限のある人向けのお弁当や、刻み食、ムース食などの食事形態を選べる事業所もあります。
ケアマネジャーに食べてもらいたい。
最近市内にお弁当を配達してくれる事業所が2軒オープンしました。
どちらの事業所もパンフレットを持ってきながら、「是非ケアマネジャーに試食してもらいたい。」という。
やんわりお断りしたのですが、
「ケアマネジャーさんに食べてもらいたいんです!!」と強く勧めてくる方のご厚意で、1事業所さんのお弁当を試食させていただくことになりました。
最近の配食お弁当はおいしい。
後日、発泡スチロールに保冷剤が入った状態でお弁当を届けてくださいました。
ご飯が入っている1人前のお弁当と、お惣菜がたくさん入っているおかずのみのお弁当をいただきました。
プラスチックの容器に入っており、電子レンジでチンするだけと手軽です。
そしておいしい。
タラを揚げたものやかに玉のように作ってある卵焼きのあんかけ、ヒジキの煮物などなど。
どれを食べてもおいしかったです。
そしてご飯もおいしい。
量も多いし、高齢者向けというより普通に働いている人向けという感じ。
胃袋が元気な高齢者に勧めたいと思いました。
骨折して自分でご飯が作れなくなってしまったみつ子さん(仮名)88歳。
みつ子さんは、長い間専業主婦として家庭を守ってきました。
料理が得意で、昨年亡くなったご主人のために、毎日おいしい食事を作っていました。
ところが、1人で外出時したときに転倒して大腿骨を骨折。
入院・手術をすることになりました。
懸命にリハビリを行い、退院して自宅に戻ってきたけれど、自分で食事の支度をするのが困難でした。
そこで、地域で長年高齢者向けにお弁当を配達している事業所に、お弁当を頼むことにしたのですが、みつ子さんは3回ほど食べてやめてしまいました。
量が少なくてぜんぜん足りない。
みつ子さんは、骨折したけれど身体は健康。
高齢者向けのお弁当では足りなかったようです。
結局、訪問介護を利用してヘルパーさんに食事を作ってもらうことになったけれど、今回試食したお弁当屋さんだったら満足してくれたんじゃないかな。