障害者手帳とは
障害者手帳は、「身体障害者手帳」「療育手帳」「精神障害者福祉手帳」の３種の手帳を総称した一般的な呼称です。
介護保険の認定を受けている利用者さんの中には、身体障害者手帳をもっている方がいます。
身体障害者手帳とは
身体障害者手帳は、身体に障害のある１８歳以上の人に交付される手帳です。
１級から７級の障害等級に区分されており、１級に近づくほど障害の程度が重く、７級に近づくほど障害の程度が軽くなっていきます。
７級の障害は単独では身体障害者手帳の対象外ですが、７級の障害が２つ以上ある場合などに交付の対象となります。
身体障害者手帳の対象となる障害
視覚障害
聴覚や平衡機能の障害
音声機能・言語機能・そしゃく機能の障害
肢体不自由者
心臓や腎臓、呼吸器の機能の障害
膀胱や直腸の機能の障害
小腸の機能の障害
ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害
肝臓の機能の障害
身体障害者手帳のメリット
身体障害者手帳の交付を受けると、自治体ごとに決められた障害者サービスを受けることができます。
身体障害者１級、２級の方は、医療保険がマル福となり無料で医療が受けられます。
また、自治体によっては、タクシー無料券の配布や、バスの割引、住宅リフォームの助成など、身体障害者手帳をもっていることで受けられる助成金などがたくさんあります。
障害福祉サービスの中には、ホームヘルプサービスやディサービスなど、介護保険サービスと同じ内容のものがあります。
介護保険の認定を受けて、身体障害者手帳の交付を受けている場合は、介護保険の利用が優先になります。
介護保険の中にないサービスであれば、市区町村の許可を得て障害者福祉サービスを受けることが可能になります。
障害者手帳を所持しているいち子さん（仮名）80歳。
いち子さんは、股関節に人工骨頭を入れる手術をしました。
その時、病院から身体障害者手帳の申請を勧められ、４級と認定されました。
障害者手帳をもっていても、なんの役にも立たないよ。
タクシー代が安くなりますよ。
いち子さんの住んでいるところの自治体では、身体障害者手帳の等級が軽い人でも利用できる、タクシーの初乗り料金が無料になるサービスがあります。
また、バスの料金も、身体障害者手帳を見せることで半額になります。
しかし、いち子さんは歩行器を使用して近所のスーパーを利用するくらいしか外出しないので、身体障害者手帳のメリットをあまり感じていないようでした。
