訪問診療とは
こんちには、ハルです。
やっぱり家はいいものですよね。
高齢になってもできる限り、住み慣れた自分の家で生活したいと思う方が多いと思います。
家族がいれば、食事の支度や身の回りのお世話をしてくれるでしょうが、病院の受診はどうでしょう?
老老介護であれば、なおさら病院の付き添いもしんどいですよね。
そんな時には訪問診療を利用してはどうでしょうか。
具合が悪くなったときにだけきてもらう往診とは違い、医師が計画的に家に来て、診察・処方をしてくれます。
今どきは、上の写真にような白衣でくる訪問診療医はいないでしょうね・・・
訪問診療の料金は
訪問診療の料金は医療保険が1割負担の方で月2回の定期訪問で、1ケ月6,000円ほどの負担になります。
その他に、介護保険の居宅療養管理指導料がかかります。
病院の窓口で払うより高く感じますよね。
しかし、介護タクシーを使って病院まで行った場合の料金と比較すれば、介護タクシーの方が高い場合があるかもしれませんよ。
病院では予約しても待ち時間が長いので、患者さん、付き添いの人も疲れちゃいますよね。
その点、訪問診療であれば自宅でゆっくり待っていていいわけですから、身体的・精神的な負担が減るのではないでしょうか。
ただし、専門的な治療が必要な人や訪問診療ではできない検査を要する人は、病院の外来で診察を受ける必要があるでしょう。
在宅で訪問診療の医師ができること
・処方箋発行
・血液・尿・便の検査
・傷や床ずれの処置
・留置カテーテルの管理
・在宅成分栄養経管栄養法・在宅中心静脈栄養法
・点滴注射
・各種診断書発行
・訪問看護指示書発行
・介護保険申請用の主治医意見書発行
・介護保険の居宅療養管理指導対応です。
肺の病気で在宅酸素が必要になってしまった入院中のはじめさん(仮名)85歳。
主治医より、はじめさんの退院許可が出ました。
退院前にカンファレンスを開き、入院中の主治医から訪問診療医へとバトンタッチされました。
退院後は月2回、定期的に訪問診療医が訪問し、診察・処方。
訪問薬剤師も利用して、薬は薬剤師が自宅へもってきてくれました。
週1回訪問看護師も来て、体調管理を行い訪問診療医と連携しながら自宅で生活すること2年。
ある朝、奥さんがベットで眠るように亡くなっていたはじめさんを確認しました。
すぐに訪問診療医へ連絡。
死亡確認してもらい、訪問診療医が死亡診断書を書きました。
もし、訪問診療を利用していなかったら・・・
自宅で亡くなった場合は警察官が来たり検視の必要もあるでしょうね。
はじめさんは在宅酸素が必要でしたので、毎月訪問診療の費用(6,000円)の他、酸素濃縮装置などの費用が7,680円かかっていました。
しかし、在宅酸素に必要な物も医療保険となり、後期高齢者医療保険には負担上限額があるため、非課税世帯であるはじめさんは1ケ月8,000円の支払いですんでいました。
自宅で看取るというのも選択肢のひとつですよね。
はじめさんの例は退院後の訪問診療の費用の目安にしていただければ幸いです。